介護保険

介護保険という言葉をみなさんも一度は聞いたことがあると思います。それは新聞や、テレビにて見聞きしたからではないでしょうか。
では、介護保険がどういうものなのかと聞かれたら答えることができますか?

民間の介護保険と公的な介護保険

介護保険とは簡単に言いますと、「介護を必要とする高齢者の、治療や介護等にかかる負担(費用、家族介助、福祉施設利用料等)を社会全体で支援する為の保険制度」です。

介護を必要としている人が日常生活を送れるよう介護や支援サービスを、当人や家族の負担を減らして受けることができるようにする社会を作るための制度が介護保険なのです。

介護保険には民間と公的があります

民間でも介護保険は存在しますが、一般的に介護保険というと公的な介護保険制度のことをいいます。

公的な介護保険には加入や給付を受ける為に高齢者に限る等の条件があり、40歳を超えた人は加入する義務がありますが、民間の介護保険の加入条件は各社の定めた年齢等によるので、20代からでも加入することができる介護保険もあり、自由に加入するかを決めることができます。

また、給付の形態も公的な介護保険が介護サービス等で受けることに限られているのに対して民間の介護保険では現金にて支給されることもあります。

介護保険の歴史

日本の介護保険の歴史はまだ浅く、平成12年(2000年)4月1日にできたばかりの保険制度です。

制度維持のために5年毎の制度見直しが制定されており、それまでの状況や、その後の見通しを考慮し現在までに、平成18年(2006年)4月に改正案が施行され現在(2009年)にいたります。

また、保険料や施設への報酬に関しましては、3年毎の見直しが制定されております。2005年改正の主な背景としましては、介護保険制度が制定されから介護保険の認定を受ける人が国の予想を遥かに超え、制度の維持が難しくなるという懸念が出てきました。

さらに利用者増加に伴う重度介護が必要な人に見合った介護を行うことの難しさ等より、要介護状態からの脱却、要介護状態に至る前の予防、サービスの質の向上等をポイントとした見直しが行われました。

しかし、その市区町村、施設により行う介護サービス自体には違いがあるのに対して、制度の見直しは全国一律で行われるため、今まで受けていた介護サービスを受けることが難しくなる、介護サービスを受ける時間の減少、利用者の負担費用の増加等の問題も抱えており、今後の制度改正にも注目が集まっております。

世界の介護保険

日本の介護保険はドイツの介護保険制度を模範として制定したとされています。医療の進歩による寿命の増加や、少子化により高齢化は日本だけの問題ではなく、世界中が抱えている問題と言っても過言ではありません。

では、日本がモデルにしたドイツの介護保険やその他の国での介護保険制度はどのようなものなのでしょうか。

ドイツの介護保険

ドイツの介護保険は1995年から施行されており、その背景には日本と同様に高齢化率の高さがありました。

モデルにしたとはいえ、日本の介護保険とは財源や保険者、被保険者等様々の違いがあります。

決定的な違いとしましては、日本では介護保険の給付方法は、施設等のサービスを利用することができるのみですが、ドイツでは自宅介護を行う家族に対して現金による給付が行われることです。

これにより、家族の介護の負担が軽減され、在宅介護ヘルパー不足等の問題の解決になりました。

韓国の介護保険

日本以上に高齢化率推移が高いとされている、お隣韓国でも2008年から日本でいう介護保険制度にあたる、老人長期療養保険法という制度が施行されました。

日本の介護保険制度と似ておりますが、対象年齢が45歳以上であったり、介護を受ける認定の度合いがドイツと同じく日本より厳しい等の違いがあります。

アメリカの介護保険

アメリカには日本のような公的な介護保険はもとより、国民健康保険にあたるような制度は存在しなく、民間による医療保険を利用する必要があります。

しかし、住んでいる場所や、利用している保険会社、保険のプラン等により、受けることができるサービスに違いが生じてしまいます。

65歳以上から加入できる資格を得られる公的な保険制度として、メディケアという制度がありますが、受けられるサービスや医療機関への報酬の少なさ等から診療拒否等様々な問題を抱えているという事実があります。

他にも低所得者向けにメディケイドという制度もありますが、メディケア同様の問題を抱えているのが実状です。

その他の国の介護保険

北欧諸国等は、それぞれの国の人口の少なさも有り、介護保険の財源が全て税金でまかなわれておりますが、満足できるサービスを受けることができるので、国民からの不満の声は少ないと言われています。

アジア圏の中国や台湾等にも介護保険制度は存在しており、世界的に高齢化社会に向かっている現在、各国の福祉に対する意識が向上しているということがわかります。