介護老人保健施設

介護老人保健施設は略称として老健ともよばれ、介護老人福祉施設と同様に介護保険の施設サービスにあたります。介護老人福祉施設よりも医療看護に特化した施設といえます。
ここでは介護老人保健施設がどのようなサービスを受けることができるのか見ていきましょう。

介護老人保健施設とは

介護老人保健施設(老健)とは、介護保険の介護給付により利用できるサービスであり、介護老人保健施設医療法人、社会福祉法人、健康保険組合等により運営されております。

※介護老人福祉施設と同様に施設の定員が30人未満の施設は地域密着型介護老人福祉施設と呼ばれ、同様のサービスを受けることができます。

どんな人が利用できるのか

介護老人保健施設は要介護1から要介護5までを認定された人が利用でき、入院していた人が退院後のリハビリや経過観察等の為に、症状は安定しているが自宅での生活の前に介護老人保健施設にて、リハビリテーション等を受けて自宅での生活を無事に送れるように身体機能の回復を図る為の施設です。

介護保険制度ができてからは、退院後等ではなく、自宅での介護生活が難しくなった人も入所する例が増えてきています。

どんなサービスを利用できるのか

介護老人保健施設も介護老人福祉施設と同様に、日常生活を送る上での行動(食事、排泄、入浴等)の介護を受けることができ、レクリエーションや行動訓練と共に、理学療法士や作業療法士により、脳梗塞等による身体麻痺や、言語、うつ病や認知症等の精神面に対するリハビリテーションを受けることができます。

なお、介護老人福祉施設では終身での利用もありえますが、介護老人保健施設では入所期間は原則3ヶ月と規定されておりまして、入所から3ヶ月で自宅での生活ができないと判断された場合に期間の更新が行われます。

どんな施設でサービスを受けられるのか

介護老人保健施設では、個室(ユニット)タイプを有する施設も増えてはおりますが、費用等の問題からも一般的には多床型のタイプを利用する人が未だに多いようです。

居室の他には、共同の食堂、居間など談話できるスペース、浴室、診察室、リハビリテーション等を行うための機能訓練室や療養室等があります。

介護老人保健施設では、医師、及び看護師、栄養士、理学療法士または作業療法士の配置が義務付けられており、介護老人福祉施設よりもリハビリテーション等を本格的に受けることができます。介護保険の居宅サービスである短期入所療養介護は同施設への入所が多いようです。

介護老人保健施設の自己負担額

介護老人保健施設における自己負担額は、介護老人福祉施設と同様に要介護度による違いはありますが施設利用料の1割負担と、食費、居住費、日常生活費等がかかります。しかし、介護老人福祉施設よりも施設の利用料金は高く設定されております。

介護老人保健施設のメリット

介護老人保健施設は介護福祉施設に比べると、利用待機者数がそれ程多くは無いので希望する時期に入所できる可能性が高いと思われます。

しかし、それは利用料が高いということでもあり、短い期間での本格的なリハビリテーションを通じて、自宅での療養や老人介護福祉施設への入所に移行することが望ましいと思われます。

介護老人保健施設の問題

介護老人保健施設は、本来リハビリテーションや医療行為により早期の身体機能の回復を目指す施設でありますが、介護老人福祉施設に利用待機者の増加により入所することができない人が、入所できるまでの繋ぎで介護老人保健施設に入所するという、本来のリハビリテーションや医療行為を必要とした使われ方ではない利用が多くなっているようです。

入所期間3ヶ月ルール

また、原則3ヶ月の利用期間と既定はありますが、3ヶ月での介護状態の回復が望めない場合や、回復したとしてもその後の自宅での介護療養の難しさ、介護老人福祉施設への入所待ち等により、3ヶ月を過ぎて長期に渡り施設を利用せざるを得ない人もおります。それは施設側からも同様に、介護を必要とする人を無理やり退所させることができないということでもあります。

また、いくら医療行為やリハビリテーションを目的としている施設とはいえ、病院同様の医療行為を行うことはできませんので、症状悪化に伴う施設の退所の可能性等があります。介護老人保健施設は入所と同時に退所時の行き先を考えなければいけない施設ともいえます。