社会福祉士,ソーシャルワーカー

社会福祉士は国会資格でありますが、2009年現在では資格が定められてから20年余りという比較的新しい資格であると言えます。
1970年(昭和45年)に日本の老年人口(総人口に対する高齢者の人口比率)は7%を超え、高齢化社会と言われるようになりました。

社会福祉士とは

1970年以降、高齢者の増加に伴い、介護や福祉に関する問題も増加していきました。当時、福祉に関する資格といえば社会福祉士主事がありましたが、社会福祉士主事は任用資格であり、大学を卒業したものであれば採用され有資格者として、高齢者の福祉に対する相談等に応じてきました。しかし、福祉に関する法律は多岐に渡りまして、専門的知識を有する者の必要性が求められ、新しくできた資格が社会福祉士なのです。

国家資格

社会福祉士とは国家資格であり、1987年(昭和62年)に制定された社会福祉士及び介護福祉士法に定められておりまして、要約すると、専門的な知識、技術により、身体的や精神的、またはその人の置かれた環境(経済的問題や身寄りの無い高齢者等)により、日常生活を安心して送ることができない人に対して相談に応じること。

法律的な観点からも色々な制度の利用方法の指導や助言を行い、また、医療行為を必要としている人に対しては、医療機関や医師と利用者との間の橋渡し的な役割をする人のことです。介護保険が制定されてからも、様々な施設にて活躍の場がある資格です。

社会福祉士とは名称独占の資格

社会福祉士とは名称独占の資格であり、社会福祉士資格を持っていないからといって、要介護者の相談、指導を行う仕事ができないということではありません。しかし資格を持たないものが社会福祉士という資格名を利用することは法律で禁止されております。

社会福祉士資格を持っているということは、介護、福祉に関する専門知識を有している人であると国に認められたことであると言えます。ソーシャルワーカーと呼ばれることもありますが、ソーシャルワーカーという資格自体はありません。

社会福祉士の資格取得方法

社会福祉士の資格を取得する為には、年に一度行われる社会福祉士国家試験に合格し、社会福祉士の登録を行う必要があります。

社会福祉士国家試験の受験資格

社会福祉士国家試験を受けるためには受験資格がありまして、その受験資格は現在12通りあり社会福祉士及び介護福祉士法に定められております。

1

福祉系4年生大学で指定18科目を履修した卒業者

2

福祉系3年生短大で指定18科目を履修した卒業者で、更生相談所等で1年間の実務経験を有する人

3

福祉系2年生短大で指定18科目を履修した卒業者で、更生相談所等で2年間の実務経験を有する人

4

児童福祉司、身体障害者福祉司、査察指導員、知的障害者福祉司、老人福祉指導主事のいずれかとして、4年以上の実務経験を有する人で、社会福祉士短期要請施設等(6ヶ月)を卒業した人

5

福祉系4年生大学で基礎12科目を履修した卒業者し、社会福祉士短期要請施設等(6ヶ月)を卒業した人

6

福祉系3年生短大で指定12科目を履修した卒業者し、更生相談所等で1年間の実務経験を有する人で、社会福祉士短期要請施設等(6ヶ月)を卒業した人

7

福祉系2年生短大で指定12科目を履修した卒業者し、更生相談所等で2年間の実務経験を有する人で、社会福祉士短期要請施設等(6ヶ月)を卒業した人

8

社会福祉主事養成機関卒業者で、更生相談所等の指定施設にて2年以上の実務経験を有する人で、社会福祉士短期要請施設等(6ヶ月)を卒業した人

9

一般の4年生大学で基礎科目を履修していない卒業者で、社会福祉士一般要請施設等(1年以上)を卒業した人

10

一般の3年生大学で基礎科目を履修していない卒業者で、更生相談所等の指定施設で1年以上の経験を有する人で、社会福祉士一般要請施設等(1年以上)を卒業した人

11

一般の2年生大学で基礎科目を履修していない卒業者で、更生相談所等の指定施設で1年以上の経験を有する人で、社会福祉士一般要請施設等(1年以上)を卒業した人

12

更生相談所等の指定施設で4年以上の実務経験を有する人で、社会福祉士一般要請施設等(1年以上)を卒業した人

※ 上記受験資格は現在(2009年)のものであり、改正等により変更されている場合があります。正確な情報は厚生労働省にてご確認下さい。

通信教育でも社会福祉士の受験資格を得られる

介護福祉士は活躍の場が多数あり、また、福祉に携わるやりがいのある仕事です。受験資格を得る方法としては、上で説明した通り大学卒業、数年の実務経験等様々ですが、通信教育により受験資格を得る方法もあります。

4年生の社会福祉士に特化したものや、大学卒業者に対する1年生の社会福祉士一般養成施設にあたるものまであります。働きながら通信教育により受験資格を取得する人等も少なくはありません。

社会福祉士の働く施設

社会福祉士が働く施設は、介護、福祉、それに関係する医療機関等が主であり、実際の職場としては、様々な施設があります。

社会福祉施設(地域包括支援センター、特別養護老人ホーム等)や、病院等の医療機関、市区町村にある社会福祉協議会や役所等で公務員として、または独立して社会福祉事務所等で、生活相談員、指導員、ソーシャルワーカー等として、高齢者から子供までの様々な人を対象に仕事を行います。

介護保険における社会福祉士の役割

介護保険制度における社会福祉士の役割としましては、主に福祉、介護施設にて利用者や家族からの相談に応じ、介護保険や医療保険等の制度により、利用者の介護を伴う生活が経済的な面等で負担無く送れるように、相談にのり、医療機関等への連絡を行ったりします。

実際に福祉施設等での実務経験を積んでいる介護福祉士が多いので、要介護者、及び介護施設側の立場からも介護に関する適切な指導、アドバイス等を行うことができます。

社会福祉士の登録者数は1988年(平成元年)の168人から、公表されている2005年(平成17年)で70,968人と登録者数を増やしておりますが、介護関連の施設数だけを見たとしても、その増加には追いついておらず、介護職員、看護師と共に人材数の増加が望まれる資格なのです。