介護福祉士

介護保険を利用することにより様々なサービスを受けることができますが、要介護者に対して直接介護を行う介護職員は最も必要とされる人材です。
介護を行うということは専門知識を必要とする場面も多く、その専門知識を持っているという基準として介護福祉士という職業、資格があります。

介護福祉士とは

介護福祉士とは国家資格であり、ケアワーカーとも呼ばれることがあります。社会福祉士と同様に1987年(昭和62年)に制定された社会福祉士及び介護福祉士法により定められておりまして、要介護者に対して、入浴、排泄、食事等の日常生活を送る上で必要な行動に関する介護を行う者であり、また、要介護者やその家族に対して介護に関する相談に応じたり、指導を行う人のことを介護福祉士といいます。

介護福祉士とホームヘルパー

直接介護を行う人材としましては、ホームヘルパー等もおりますが、高齢者増加に伴いさらなる専門的な知識を有した人材の需要が高まり、生まれたのが介護福祉士なのです。介護保険の給付により受けられる様々なサービスにおいて、介護福祉士は要介護者へ直接介護を行う者であり、無くてはならない職業なのです。

介護福祉士とは名称独占の資格

社会福祉士と同様に介護福祉士も名称独占の資格ですので、介護福祉士資格を持たなくとも、介護業務を行うことができます。しかし、介護福祉士の資格を持たない物が、介護福祉士という資格名を利用することはできません。

介護福祉士の資格取得方法

介護福祉士の資格を取得する方法としましては、厚生労働省が指定する要請施設を卒業する方法や、実務経験が積んだ人が介護福祉士国家試験に合格する方法があり、現在(2009年)では、6通りの方法があります。

介護福祉士の資格を取得する方法の種類

1

高等学校卒業者で、養成施設にて2年から4年で428の課程を履修し卒業した人

2

高等学校卒業者で、福祉系大学、社会福祉養成施設、保育士養成所等を卒業し、養成施設にて59の課程を履修し卒業した人

3

介護業務経験が3年以上ある人で、介護技術講習を受け、介護福祉士国家試験の筆記試験に合格した人

4

介護業務経験が3年以上有る人で、介護福祉国家試験の筆記試験と実技試験に合格した人

5

福祉系高等学校にて更生労働大臣が定める科目を履修した卒業者で、介護技術講習を受け、介護福祉士国家試験の筆記試験に合格した人

6

福祉系高等学校にて更生労働大臣が定める科目を履修した卒業者で、介護福祉国家試験の筆記試験と実技試験に合格した人

※ 上記受験資格は現在(2009年)のものであり、改正等により変更されている場合があります。正確な情報は厚生労働省にてご確認下さい。

介護福祉士の仕事内容

介護福祉士の仕事は、要介護者が一般的な日常生活を送る為に必要とする行動に対して介護を行うことですが、その介護とは大きく分けて3つに分類されます。

身体的な介護

要介護者の生活を送る上での行動である、食事や排泄、入浴時の直接的な介護、また、介護時の体調観察や管理等を行います。

生活上の援助

要介護者が生活を送る上で必要となる日用品の買い物時の行動介助、衣類の洗濯や自宅の掃除、食事の用意等を行います。

相談に応じる、助言や指導を行う

要介護者はもちろん、その家族からの介護に関する相談に応じたり、介護療養生活に関するアドバイスや、福祉用具の利用方法等の指導を、実際に介護に携わる者の目線から行います。

介護福祉士の働く介護保険関連施設

介護福祉士の実際に働く職場は、介護保険関連のサービスに関わる全てでありまして、最も需要が高い職業であると言えます。

訪問介護では要介護者の自宅に赴き介護を行い、通所介護では老人介護福祉施設等にて勤務し、介護者の送迎等を行うこともあります。施設サービスに分類されている介護老人保健施設や介護療養型医療施設等でも、看護師等と共に施設に入所している利用者に対して介護を行います。

介護福祉士とホームヘルパーの違い

介護福祉士とホームヘルパーは、同様の職場で、ほぼ同様の仕事を行います。介護福祉士が国家資格であるのに対して、ホームヘルパーは厚生労働省が定めた養成研修の課程を修了した者のことを指し、専門的な知識の深さ等から介護福祉士はホームヘルパーの指導を行う立場でもあります。

介護保険における介護福祉士の役割

介護福祉士は要介護者に対して直接介護、支援を行う人材であることから最も必要とされる職種でもあります。介護福祉士の登録者数は1988年(平成元年)の2,631人から、2005年(平成17年)には467,700人と順調に増加しましたが、実際に就業している人数は約20万人と50%に満たない状況でした。

改善が望まれる問題点

それは介護という業務自体の辛さや、受け取る給与の低さ等から、そもそも就業を諦める人や、離職する人、常勤ではなくパートとして働く人等が多いからであると考えられます。現在(2009年)介護福祉士の登録者数は729,700人と発表されておりまして、就業者数は発表されておりませんが、50%の就業率と考えて約36万の介護福祉士が介護の現場で活躍していると思われます。

しかし、給与の低さ等は中々改善されず、人手不足を解消するために、海外(フィリピン、インドネシア、韓国等)から日本語を習得した人材の受け入れを行ったりもしております。海外からの人材の受け入れ自体はとても良いことだと思いますが、介護を行う人材不足を解消する為の、就業環境の根本的な改善が望まれております。